美しく高貴で優しい恋人よ
そは柔らかく芳しい温もり
愛し合う二人は手を携えた
愛の証明の飽くなき探求者
覗き込む瞳の奥底の閃きを
閉じた瞼の裏に焼き付けて
貪り尽くす愛の器に並々と
能う限りの愛の解釈を積む
我らは醒めた日常を嘲笑い
仕組まれたこの愛の装置に
今はただひたすら沈潜して
儚き肉欲の先の真実を信じ
土器で呑む古の詩人と共に
血の色したワインを傾ける
美しく高貴で優しい恋人よ
そは柔らかく芳しい温もり
愛し合う二人は手を携えた
愛の証明の飽くなき探求者
覗き込む瞳の奥底の閃きを
閉じた瞼の裏に焼き付けて
貪り尽くす愛の器に並々と
能う限りの愛の解釈を積む
我らは醒めた日常を嘲笑い
仕組まれたこの愛の装置に
今はただひたすら沈潜して
儚き肉欲の先の真実を信じ
土器で呑む古の詩人と共に
血の色したワインを傾ける
憂いに疲れた額を拭い
悲しい涙は流しきって
さあ命輝く君の物語の
続きを聞かせて欲しい
この世の仕組みとして
ときに努力も報われず
どうにも避けられない
運命があったとしても
そしてその試練がいま
たったいま何もかもを
押し潰そうとしてさえ
たとえ命が消えてさえ
この小さな歌う者らが
宇宙を創り続けるんだ
幾億兆もの明滅の色が
この美しい地球の表を
彩り過ぎて行きました
失われた会話の相手は
少しだけ早く旅立って
何かをなぜか学ぶため
私は私を生きています
恋の原型を演じ続けて
夕焼け雲に影絵の木立
駆け寄る影を僕は抱く
影の胸に君は飛び入る
何度でも飽くことなく
戯れに興じる黄昏時が
二人を恋の記号にして
誰もが涙流し祝福する
ああここで今僕たちは
辿りつけたのだろうか
ついに見つけたのかな
いえいえそれは夕陽の
ありふれた特性でして
誰でも何でも構わない
綺麗に罪も汚れも失せ
僕も君も微笑みながら
美しく重なる影になる
揺れない心を手に入れた今では
めくるめき世界の神秘は暴かれ
炎が消えた心の安らぎがあって
望み叶えてさえ空しいばかりだ
思い出すのはほらあの麗しい瞳
大粒の涙を流し髪先まで震わせ
君は拒みながら胸に飛びこんだ
その胸の痛みが今はとても遠い
未知にときめき智慧に安らいで
人が人に触れて愛が世界になり
私たちは人生を始まりから常に
間違いなく終末に向かって歩む
その一瞬を駈け抜ける灯し火が
ちろちろと生意気に燃えさかる
まるで神仏の験を試みるかのように
過日は戒めの欲と知りながら貪った
古の聖の拓く道を期せずして辿って
私は立った捨ててこそ見える世界に
私は欲しがることが許されていない
社会での成功の檜舞台に立つ者なら
欠かせぬ傍目に耐えられる清廉さも
最低限の節度さえ業の深さで失った
全く福禍はあざなえる縄だったのだ
予め失われた浮世の毀誉褒貶は遠く
心静かに生きるべき在り方が観えた
虚飾や財宝を競い勝って顕彰されて
欲望に踊る民草の姿がとても悲しい
私と集い語る友はとても少ないのだ
このよにうまれしぬはかなきものたちははみな
そとからたねとようぶんをもらいそとにかえる
かりそめのじゅたいでげんしょのさいぼうから
じこをぞうしょくさせてじぶんへいたりくちる
それがいのちのくるみちでいのちのおわるみち
そしていまきみはにくたいのたんじょうをへて
あらたなたましいのせいめいをやどそうとする
おのれのたいないにおのれじしんをやどすのだ
いつつがいなにをほしょくしたのかしらないが
いまたしかにせいめいのたねはきみにやどった
えいえんのそらにうかぶえいえんのたいようと
えいえんのつきとほしがえがくえいえんのよで
おわりのないものがたりのげんけいをえんじて
ただふるえながらひかりにこがれててをのばし
ゆえしらずたましいのなみだをながしてうたう
つながろうよきみはうつくしくぼくはおおしい
そそりたちつきあげるはしらをあまねくおおい
ふたつのしるしはたがいにむさぼりいつくしみ
ただひとみだけがゆるしをもとめうるんでいる
ふたつのふあんがそんざいのきずをなめあって
あなたと笑顔で別れ家路につく
暮れ泥む街路樹の石畳の径を今
薄ら青いのっぺらぼうの形して
灰白の死装束のヴェールを纏い
存在を凍てつかせる大気を割き
おもむろに迫りくる幻影が一つ
ああ僕は知っていたというのに
世の終わりは極私的なものだと
こんな結末では不公正だろうと
誰に訴えかけても間に合わない
死人に口なしとはまさにこれだ
そう最期だけは何もかもありだ
今の今までも大仰に信じ続けた
日々の確かな存在の証でさえも
幻の砂が山を成していたのなら
九仭の功を一簣に欠いたとして
それが一体どうしたというのか
世界の唯一の証人が消えるのだ
ああ僕は知っていたというのに
世の終わりは極私的なものだと
臨終に現れる愛の走馬灯に告ぐ
この理不尽至極な帳尻あわせを
打ち散じる魔法の依り代となれ
世界の唯一の証人が消える前に
私に関わるこの宇宙の
事象をみなあるがまま
言葉に置き換えたなら
それが真の知識なのか
所詮は生身の肉体風情
猪口才な知識を弄して
花咲く時分に花開いて
やがて花も枯れ朽ちる
宇宙の出自からしても
全きの神が己を知らず
自ら自身を分けて見て
自分が何かを確かめた
何てこったろう神でも
自分自身が分からない
こんな宇宙なのだから
宇宙にさえ目的は無い
動かぬ真の存在は無く
絶対化されたあらゆる
理想が思考停止という
人の浅知恵だったのだ
揺ぎ無い真理を希求し
我々は日々動き回って
唯一の証を探しあぐね
いつしか死と向き合う
消滅はある意味究極の
完成なのかもしれない
そこには宇宙でさえも
抜けられぬ輪廻が無い
ニルヴァーナ不生不滅
宇宙は飽くことのない
飢餓感に追われてこそ
存在し続けられるのだ
ははは殺してしまえばいいのか
正義は組織が違えば全く無意味
彼の国の素顔を見せる女性の雄
熱狂で迎えられ凶弾に吹き飛び
その死の際の視線はどこを見た
内か外か遠き国の石油教信者か
混乱する国で統治の欲求を煽る
そんな自作自演もまた人の法だ
君は組織を本当に知っているか
組織を貪る組織は知っているか
このイベント誰が儲けたんだい
心当たりがあるだろうあんた!
正義とは何?正しい処世術か?
正義は真理と同じでは無いのだ
繰返し言う正義は真理ではない
人は世界の平和を実現出来ない
正義を真理と履き違える愚者で
怪しい法の番人は悪魔より醜い
暗殺と仇敵の存在の抹消を願う
独裁国も共産国家も秘密結社も
組織を国を喰らう当代の獣こそ
真の力の体現者といえるだろう
戦争には良い戦争も悪い戦争も
無いと声高に叫ぶ者も殺される
都合が悪ければ無かったことに
人類は無駄に智慧が回り過ぎる
きっと彼女は星になり神になる
それもこれも束の間の人の物語
君を感じている
僕が感じている
柔肌をまさぐり
その香に埋もれ
温もりを感じて
艶色をねめ回す
鼓動が圧縮した
熱く滾る吐息に
唇を重ね一息で
己が肺へ吸込む
そして舌を傳い
津液に宿す魂で
貴女に滑り込む
私を挿入したい
貪欲な神経叢が
摩擦欲を満たす
今日はあそこを
明日はここらを
悪戯や過ちや愛
恋や野性や夢を
好き勝手に叫び
もうお手上げだ
頑固な禿親父は
むかしのこども
気難しげな婆も
むかしのむすめ
神なしで立行く
この国の享楽は
目を開けて観る
目を閉じて識る
与うるかぎりの
吹き出物の刺激
ああいつまでも
このまま澱んで
腫れ物を抱えて
まだ膨れ足りぬ
私たちはやはり
自分が解らない
闇に生まれ冥へ
還る土塊の子で
時空に拡散して
留まれぬ光の子
いっそ足し引き
零なら悩むまい
生まれなくても
生まれてもいい
いまとなっては
そういまだけは
この世界に私がどう取り組んだなら
あるべき世になるのかを考えてみる
パワーゲームの欲望を突き詰めても
やがて衰亡する儚さに怯えるだけだ
力を誇示するものはリングに上がれ
美を誇示するものはステージで踊れ
歌を作り楽器を鳴らし言葉で魅せろ
人は自分を表現したくて仕方がない
自然なその欲望を潰してはならない
禁欲は時に本末転倒の地獄を見せる
麗しい物事は尊重されるべきなのだ
そして私自身素敵であるべきなのだ
だからしたり顔で醜い欲望は追うな
正体を無くした下賎な宴は遠ざけよ
もうすぐ地上の楽園は完成するのだ
そんなことを皆が現実に想える時代
今この時代はもうそんな時代なのだ
贅を止め清貧を極めれば善は溢れる
美の創造の欲は電子空間が開放した
足るを知る衣食住の充溢さえ可能だ
限りなく成長する社会モデルが良く
停滞や衰退が悪いということはない
智というかけがえのない至宝を得て
犠牲になった計り知れない時と血を
いまだに昇華できないでいるという
愚かな輩とは今日限りで決別しよう
さあ幾億千万の星霜を重ねなくとも
その命たぎる熱い眼で見渡す世界が
君が人間として可能な全ての完成を
誰でもない君自身が得る時代が来た
今日一匹の犬が死んだ
私が飼っていた愛犬が
生まれ出るもの全てに
死という終わりが来る
そんな当り前のことが
今だけは理解できない
つぎつぎと堰を切って
あふれ出る思い出たち
君はそのシーン全てを
輝かす愛の光源だから
君と過ごし来た歳月は
私の人生と切離せない
もし君がいなかったら
あのときあの涙は今も
私を蝕んでいただろう
生き方も変わったろう
君への感謝はこの人生
全てをかけて表したい
だから君無しでも強く
生きられる力を下さい
私が声上げて泣くのは
君が最期に見つめた瞳
腕の中で瞬きもせずに
真直ぐ私を見つめた瞳
その瞳をもう私はもう
二度と見つめ返せない
ありがとう約束しよう
君が私にくれた幸せを
久遠に続く生命たちが
受け継ぐバトンとして
私らしい輝きになって
誰かの瞳に宿る日まで
君を愛した証としての
この人生を大切にする
ひとはしぬそのときまでまようが
よをまぼろしととらえきれるなら
ただこのこころだけがじつざいで
せかいはまぼろしとさとれるなら
まぼろしをうつくしくすることに
いのちをかけてしまうだけですむ
つまらないせかいなどかきけして
すばらしいせかいだけをえがいて
こころたのしくいきるよのなかに
なやみやくるしみなどはなくなる
きみがみたいすてきなゆめこそが
ぼくがみたいすてきなゆめなんだ
だからてをとりあってあるこうよ
かけひきなんてまったくいらない
いまぼくのそばにきみがいるのは
ぼくがそうのぞんだりそうなんだ
このよがきえてなくなるそのひに
ぼくはしんじつをしることになる
たとえすべてがごかいであっても
ぼくにはしんばつがくだろうとも
このくなんのときをいきとおして
つぎのせかいにえがおでいどめる
そんなぼくであれたならいいんだ
もういきとおしちまったんだから
人の日常は犬に比べたらなぜ
これほどまでに複雑な仮面を
差替えながら生きるのだろう
愛されるペットの奔放な心が
こんなに単純な仕組みなのが
羨ましいのは君も同じだろう
願わくば不快な全てをNOと
拒みその場でけりをつけたい
苦しみ怒り不安そんな類共に
そして歓び希望には破顔して
牙をむき出して笑ってやろう
舌だってハアハアしてやろう
尻尾があれば鬼に金棒だろう
一日中シッポ振ってゴキゲン
明日からそんな人生が欲しい
好きな人の匂いを嗅いで襲撃
きっと捕まって豚箱行きだな
犬は首輪お座り待てが必要だ
ケダモノが自由なのは人間が
檻に入れて飼っているからだ
愛が世の修羅から守っている
そして愛こそが執着を招いて
愛の名の下に異質の敵の愛を
我が世から抹殺しようとする
ペット生活を羨むのは楽しい
現実問題人間ほど他の存在を
壊して増殖する動物はいない
動物の世界は歴史が無いから
不必要な殲滅合戦が無いから
人間不在なら自然は循環する
自然の命も削り取って生きる
掛け捨ての希望を繋ぎ生きる
人間は宇宙の支配者になった
世界人類の繁栄と無病息災は
地に満ちた時から苦悩に変る
時限爆弾だったのですね神様
至福の寸前に現われ
時空を自在に刻拓し
存在の根を揺さぶり
魂魄を凍てつかせる
因果の経緯を解いて
数よ君も生きるのか
いや本当は君こそが
全てを創り出すのか
この世は私が紡いだ
私だけの物語であり
想念の束ではないと
教えるリマインダー
命の豊穣な海の只中
無数の泡沫は交雑し
全てが幻となるとき
私は私に還るだろう
個体の形態の発生は
系統発生を繰り返す
存在の過程を証して
生命は紡ぎだされる
毎朝生れ落ちる魂も
私の描いた夢の形代
夢の素材を集めよう
感動で明日を創ろう
そして君を抱く夜は
二つの魂が羽化する
でもこれはあくまで私の
この世界だけの法則です
個々の人生は全て自己が
体験する世界を生きます
自己の外に世界があると
君は誤解していませんか
君の現実は全て君が創り
外部存在は検証不能です
例えば他人の感覚器官と
連動する手段が使えても
君が感じる物事はすべて
君が感じ取とった体験で
本当に外部で起きている
現実だとは証明不能です
だから君が感じられない
世界は存在しないのです
君が空に月を見ないなら
月など不要だったのです
私の世界で私は老います
人生は存外短いようです
だから今の私の感じ方を
私は頼りにしたいのです
現世の成功哲学の多くが
思考の現実化を説きます
世界は私そのものなので
法則は私にも合致します
矛盾も無く道理を超えて
つじつまが合うことさえ
特に不思議なことでなく
元来そういう仕組みです
だから夢幻の不幸などに
負けることはありません
自己を楽しませる人生は
全世界を楽しくすること
つまり私が世界であって
そういう仕組みなのです
私の世界で私は老います
人生は存外短いようです
つかの間の人間である我の足首を掴んで
この不埒な陽炎の世になぜ我を繋ぐのか
共時性という名のおまえだけがこの世の
無目的な素粒子の海を量れる器だと聞く
たった一つだけの真の意味を持つ存在よ
だが意味よおまえが宇宙そのものなのか
小ざかしげに倫理の窓を指差す生殖者は
愛が世界と得意げにチックの頬で笑うが
なにも確かめられないとバレてしまった
地球と人間と孤独な宇宙の物語の舞台が
大いなる真理の存在のための遊び場なら
救いが残されているというほのめかしか
いやまさに辿り着くのが困難であるほど
到達の歓喜が増すといったあのカンカク
おまえは我の大いなる原体が差し伸べた
上手な自慰で絶頂へと導く利き手なのだ
であれば身を任そう好きにするがいいさ
明日には明日の冒険をどっさり用意して
我は何も恐れず前へ前へと歩み続けよう
いざ女よ美酒よ栄光よ享楽よ我に堕ちよ
そして友よ共時性よ我の行くべき場所へ
必ずハナムケをして紅い薔薇の花埋みに
我の骸はそっと柔らかに差し込んでくれ
そしてほぐれた塵一つ残らない原点へ・
この大地と山々の借景全てを
自由にしているのは今の僕だ
無名の高原に立つだけでほら
統治者の王の眼差しで悦べる
そんな麗しい時空を訪ねれば
君さえ世界中に領土が持てる
ちょっと頭を冷やして計算し
人生の往来を眺めればわかる
どれだけ虚勢を張ってみても
限られた一個の器は役不足だ
だからみなが目に映る限りの
自然と社会の調和の美しさを
共に慈しむ心で結んだならば
宇宙さえより美しく輝きだす
心の奥には自然と沸き立って
調和を求め実現する力がある
私たちはなぜか無駄なことに
大きな対価を払い続けている
強引に偏った目線で力を恃み
防衛の城壁建造に心血を注ぎ
これでは不安で気が休まらず
覇権を奪い合うゲームになる
共産主義破綻の理由としては
仮想敵を生む理論もそうだが
どうも心まで物扱いしたのが
いけなかったのだろうと思う
物欲の裏返しのような資本論
悪平等と人為的な管理の堕落
新しい時代を生きる人類なら
共有の概念さえ捨てるべきだ
この人生を賭して実践しよう
金を使わず生きられる社会を
この世界を必ず実現させよう
人間そして実業家の存在理由
この生命のステージで行える
必要で可能なあらゆる手段で
この世界が本来ある姿そして
生き抜いた世界を愛するため
不可思議な現実と出会ったときも
あなたがそれとふれあう必然性が
あったのだと素直に受容しなさい
たとえその様が身を裂く地獄でも
あなたにとって必要だったのです
この世に不要なものはないのです
人生の資質や環境また毀誉褒貶は
時に学習で試練で使命で証であり
罰であることは決してありません
人は人に真の裁きなど下せません
それは人が人という枠組みの中で
生きる生き物でしかないからです
ですから世を恨むことは無益です
人生を悲しく辛くしてしまいます
たとえ相手が命を賭したい敵でも
諍いを避け不確かな身で世を愛で
観察の軸を自我の外に置けたとき
万物はあなたと一つになるのです
人生の真の意味を探す旅の途上で
あなたの魂はその一生の枷を外し
幾度か肉体を持つかもしれません
そのときも今日ここで私と出合い
文字で通った心の遺伝子達はまた
あなたになって笑っているのです
永遠の命を求めるその錯乱が
この殲滅ゲームを支えるのさ
現実の不完全な連続を呪って
消毒した死体を踏み空を仰ぎ
信じないやつは煉獄に堕ちろ
信じれば天国に送ってやると
どこぞの大衆本に熱くなって
諦めと盲従の契約を強要する
常に誰かを敵に回して自らは
神の代弁者選ばれし者だとさ
神に愛された私が神を見誤る
はずは無いという理屈らしい
反証不能の膨れ上る理想達は
出逢って殺し合い共に消える
でも宗教も政治もネズミ講も
恥かしい恥部を隠してるんだ
トップは理想主義者じゃない
実はビジネスモデルの経営者
考えない人が多すぎるんだね
自由の重さに耐え切れないで
いや僕はちゃんと考えてると
本当にそう言い切れるのかな
人智は真理に及ばないなんて
君は思考を停止しているはず
そこが奴らの狙い目なんだよ
考えることを止めちゃだめだ
考えたり変ったりすることが
嫌いな君なら良い家畜になる
君には食べかすをあげるから
その美味いお肉を頂戴しよう
簡単さ金で買えた関係なら
金が尽きると終わるように
人と人の間で利益が絡むと
出逢いがどんなに素敵でも
不釣合いになったところで
関係は崩れてしまうものさ
男と女の夫婦は他人だけど
法律がそうなっている様に
イーブンつまり半分半分で
一生お互い様がいいんだよ
自身や近親の利益を追うと
連れは必ず君が嫌いになる
世のモノサシ法律は自然と
トラブル解決の王道を行く
人生のある時期を割いても
法律だけは学んだ方が徳だ
法律は社会というソフトを
造るプログラム言語だから
小人物が成功したときなど
奢り高ぶって人を見下すが
自分の能力を金で補えたと
単純に思考するからだろう
実際金が増減するに連れて
性格も急に変わって面白い
うまく出来たもので貧乏は
本性を封印し絆を調節する
本当は貧困も富裕も等しく
関係者のバランスが要だが
困窮生活は選択肢を狭めて
小人さえ妥協し我慢もする
陰陽平秘の人を目指そうよ
金や愛欲で一喜一憂せずに
だから自分だけ損したって
言葉は絶対に使っちゃだめ
犬猫でさえ軽蔑されるのは
餌に媚びる卑しい姿だから
ドアをあけた時そこに君はいた
二人はときめく恋から旅立って
今日僕は棺の硬い唇に接吻する
永遠の似姿だった一幕が降りて
無情な現実を積む時を恨んだが
涙を優しく拭うのも時であった
傷心の独り旅のボロブドゥール
三界の理に染まる儀式の洗礼は
愛に狂う醜い顔の彫像で拓けた
欲界から色界へそして無色界へ
繰り返される人類の営みの原理
僕は今どこにいるのかも観える
千年を超え来て万年を超え行き
人が人を生む愛という仕掛けが
欲望と絆の中心であり続けたら
現世の愛欲に疲れながら縛られ
待ちきれない修行者や自殺者は
死の先に望みを託すのだろうか
土中に封印された物語が暴かれ
愛でられそして偶像が崇められ
大乗の楼閣の物売りが繁盛する
このおもちゃ箱が無かったなら
ぐずり泣く大きな赤ん坊たちは
悲しすぎて泣き止まないだろう
それでも出家する勇断も下せず
再び愛欲の大地に営巣しようと
動きだす自我に呆れて苦笑する
プランバナンへと足を延ばして
今度はラーマやシバとの再会だ
僕は変節漢のように詩を物した
夜中に姿見が世を恨むなと諭す
虚空の理想を孕む豊穣な密林の
宿の枕は涙でグチャリと軋んだ
美しい花が私目掛けて咲いている
心奪われて手折ってしまったなら
美しい花の香りと形相はこの手で
気晴らしとして刈取られ捨てられ
だってごらんよこの秋桜の大輪は
屈んで見たなら地平までも埋める
君は花で僕は蝶だと例えたいなら
蝶は君以外の花でも構わないだろ
風に花粉が舞って花びらが散って
蝶は風に巻かれて千切れて消えて
永遠の花も永遠の蝶も信号になり
そして運命の鋳型だけが残されて
花は光りと風と蝶にねめまわされ
不埒な観察者の白昼夢に犯されて
もう十分だと諦めた旅路の辻で
面白い噂話しに耳をそばだてる
好奇心だけが僕の財産なのだし
旅の目的など初めから無いから
心と体がとろける土地へ誘われ
そして夢を見て醒めては彷徨う
野犬の群の行動は記録されない
人の歴史は村の名士が金で買う
抱いた肉には名前が付いていた
食べた肉には名前など無かった
誇らしげな少女は十年で消えた
老人達は終日自分の墓石を磨く
なぜに意味を求めて生きるのか
共時性はこんな私から離れない
全ての生物の視線や魂の記録が
どこかで大きく括られて存在し
確かに報われると保証されたら
そして生きているうちに悟れば
だからといってその集積物さえ
果たして意味を持てるだろうか
自由を求めた筈の放浪の果てに
魂の救済を求める未熟な異端者
万物の総和の権化のような神を
サンタクロースのように信じて
それでも教会の日曜日は幸福で
何の不具合も無いといえば無い
創られた私たちという地平には
用済みの肉体の墓場と再生しか
描けないのだと早く知るべきだ
今日の旅はここら辺でやめよう
今朝方こんな夢を見た−試されている
母が言った−この家はこんなに貧乏で
お父さんはお酒ばかり呑んでいるけど
実は家の地下には宝物が眠っているの
この世の物とも思えないほどの威容で
全身黄金の素晴らしい彫刻が施された
人の背丈程ある鳥の羽を持った人物の
完全な彫像が埋まっているんですよと
お父さんもそれを知っているんだけど
あまりにも莫大な財産に怯えているの
実際に現在の純金の時価で計算しても
60億円を超える価値があるらしいの
この家宝の扱いをどうしたらいいのか
父は夢を描ききれずに萎縮してしまい
母はいつもながら世に与えたいと願う
私は母から聞き及んだこの縁を考える
*****************
誰かに売ってしまったなら苦労も無く
一気に莫大な金を得て一生安泰だろう
だがそれは像が私の家に在ったという
真の意味を全く考えない愚かな決断だ
この時期この私がこの贈り物を受ける
その意味をよく考えることこそ大切だ
自身の持つ価値とそれが世に与える恵
逡巡の結果有料で見学させる事にした
世界中から日々この彫像の真価を求め
訪れる見学者は膨大になりやがて村は
この彫像を中心とした観光名所となり
公的資金も呼び込み大規模に発展した
李の樹は実をつけるだけで道を創ると
そういった世の真理を応用した訳だが
おかげで私の家は貧困から抜け出せて
人々の庇護と尊敬も受けて大成功した
*****************
これは一つの大きな宝だけど個々人の
財を集め価値を増し公共の財産として
広く世に問うならそれはビジネスでも
大成する機縁になるんだという寓話さ
縁というものは全く不思議です
こんなネットワークの時代でも
君と僕とはこうして知り合った
だからこんなことが判るんです
共時性偶然の一致という現象に
人の科学技術は到底及ばないと
人には十分な食物と健康が
あればそれが幸せだろうと
自由と知識を悪魔に見立て
彼の国の楽園実験が失敗し
悲壮な国策で人類は悟った
健康には精神衛生も含むと
そして今私は未来の幸福の
現実的課題を探ろうと思う
犯罪も貧困も病も死も無い
そんな時代は来るだろうか
病はともかく死は不可欠だ
公平な不滅は誕生の余地を
悉く奪い去ると予言できる
誰もが永遠の子となるから
地獄への道は善意の敷石で
やはり敷き詰められている
不老不死の欲望は別として
未来の幸福の形はどうなる
私はまずマネーを無くせば
理想世界は急転すると思う
人類の欲望の尺度は簡潔で
以下の項目に納まるほどだ
生理・衛生・食・危機回避
整理整頓・秩序・快適空間
好奇心・仲間・目的・支配
地位名声・賞賛・永遠不滅
愛し愛され飲み食い放題で
皆に大切にされ健康で自由
世界全体が令息令嬢になる
笑っちゃうけどこれが理想
例えば分子物理学の地平に
物質文明はいつかは極まる
万象の物資が無尽蔵になり
貧困や賃労働は不要となり
生活に追われることも無く
日常の雑事を心地よく離れ
そして人間を存分に楽しみ
全人類が豊かな死を迎える
死の克服をしてはいけない
老化がなくなるだけで人は
自分の死の必然を認めずに
刺激を追い求めて遊び狂う
新しい命への愛も無くなる
だから真理は人に大人しく
人生を輝かせ命を惜しませ
永遠に思いを馳せ繋ぐため
また混乱の無い引退のため
緩慢に死に至る通過儀礼の
老化という贈り物をくれた
今私はこの天啓を拝受した
そしてこの日々老いてゆく
命の未完の完成を讃えたい
二人おでこをくっつけて瞳を覗きあうのが好き
おかしいねこうして確かめ合ってると涙になる
きっとまだどこか心の奥のほうで信じ切れずに
君の純な瞳をまぶしがってしまう恥ずかしさと
心と体だけで永遠の今を繋ぎとめられないこの
はかない自分たちの存在の軽さが悲しいのかな
重ねた恋の束をカルテのように大切に隠してる
君を芯まで愛しきったあとでのさよならなんて
考えることが怖いからだから愛を怖がるのかな
ねえ今君が大丈夫だよって言ってくれるだけで
世界が私に見せる欝なオーラなんか全部消えて
本当の優しい姿のまま輝いてくれると思うんだ
大切な人生の時をこうして二人すごしたことを
心に焼き付けてそしてこれが人生の真実だって
変らない愛を生きた自分に悔いは残したくない
もし現実の全てが想像の産物でしかないなんて
だれか証できるのなら本当のこと教えて欲しい
それともこの命尽きるまで夢から覚まさないで
胡蝶の夢や一炊の夢の
故事に心が動いた君に
一つおもしろく貴重な
人生の裏マニュアルを
教えてあげてもいいよ
本気で聞きたいのなら
そもそも夢か現実かと
取り違えてしまうほど
世界を織る経緯の糸は
何物で出来ているやら
今このときに至っても
人類の最先端の御伽噺
だからこそ綾が存在し
鍵はそこに隠れてある
前置きが長くなったが
そろそろ話してみよう
いまここで目を閉じて
世界を観るだけなんだ
それが人生に隠された
もう一つの領域なのさ
えっ分からないって?
仕方ない説明しようか
想像つまり創造の為の
自由な素材に気づけと
教えてあげたのだから
しっかり学んで欲しい
もう一言加えてあげる
事物を意味付けるのは
君の心だということさ
見聞きした現象を離れ
君が想う世界を創って
そこに君が住めばいい
現実に行き詰まったら
いつでも直ぐ目を閉じ
そして夢と現実の橋を
君は自在に渡ればいい
際限の無い宇宙を君は
目蓋の奥に秘めている
その資産の偉大な恵に
気づかず生き死ぬ人の
なんと多いことだろう
簡素な真理をつかめず
だから今日この時から
先ず目を閉じてみよう
何物からも離れたなら
目を閉じればいつでも
広がるパラダイスでも
プライベートの別荘も
何でも用意できるんだ
さあ今日から君は神だ
気だるい午後
陽だまりの中
公園で待合せ
心を占有する
飽くことない
貴女への情欲
涼しい秋風が
背中から覆い
うなじを噛む
軽く目を閉じ
顎を空に向け
延髄を震わせ
クンダリーニ
蛇はうねって
快楽が迸った
傍目にみれば
清清しい仕草
本当は淫蕩な
人の愛なんて
とても簡潔な
しくみなんだ
傍らを散歩の
犬たちが追う
雄と雌の匂い
男と女は絶対
H関係だよと
君は名言した
千々の想いを
風にさらわせ
胸が空いたら
ふと生き行く
意味を考える
洞穴に墜ちた
花々は繚乱し
蝶が凛と舞う
芸術の原型の
自然の美しさ
万象を愛でる
それが人間か
犬は芝生の上
蝶や花と戯れ
喜悦で満面だ
彼の心の内の
素直な感覚に
私は届かない
秋の高い空を
妄想を厭って
見上げ続けた
世界が愛で出来ているなんて
無責任なスローガンはやめろ
自分でも守れない禁忌を人は
相手に守らせようとするんだ
この世で本当に愛の名の下に
喜んで全てを受け容れる人が
尊敬されると本気で信じる?
君は疑ったことさえもないの
宗教は全て愛が基本だなんて
総論各論のおためごかしだぜ
相手を倒して自分が生き残る
キリスト教も今日も悪と戦う
問題は悪や愛や正義の定義だ
不都合があれば他者は悪魔さ
だから自分の正しさを叫んで
人類は永遠に騒ぎ続けるから
愛はどうよ!で手打ちとした
世界宗教会議もそんなもんだ
だから人は愛の名の下に争い
己の正当性を自らの法で裁く
法の正義って奴が一番厄介だ
何でなのかは自分で勉強しな
君の好き嫌いは完璧に正しい
剥き出しの歯は苦手だけれど
その純朴さとブキッチョさが
いい味出しているからここで
君にだけそっと教えてあげる
世界は喜びで出来ているんだ
喜びには倫理も正義も悪さえ
無い無い無いフリーダムだよ
こんなものノバナシニシチャ
イケンダロガ!ゴルァーって
おじいちゃんたちが騒ぐ前に
今日はこの辺でニヤニヤして
おやすみなさい楽しくいこう
箱を置いてパンドラを抱いて
君の誕生日に
二人で創った
星座をあげる
永遠の今から
僕と君が紡ぐ
物語にのせて
灯火が消えて
鼓動が止まり
涙が枯れても
誰かがいつか
微笑むような
秘密を隠そう
僕の誕生日は
二人で創った
詩を残そうか
陽気すぎると
涙の時節には
苦しみだから
神々が戯れて
意味などない
永遠を謳おう
脈打つ期待を秘め夜明け少し前に
いつもの私ではない仮面を被って
街の初めての朝を独り歩いている
湿ってた布団を空干しするような
そんな毎日の地平に見えはしない
何ものをも断ち切る時と空の下に
自ずと正される背筋を感じたなら
目的などというつまらないヤツが
すがって追いつく前に走り出した
惜しむらくはアタッシュケースの
携帯電話と手帳とペンを捨て去る
勇気を週末の逃亡者は欠くようだ
君から戦争や悲劇や失恋を
取っちまったら何があるの
死なないで死なないでって
戦地に向かった新婚の弟が
死なずに戻ってきちゃって
しかもPTSDを患ってて
夫婦和合が困難になったら
そんなことも詩に詠えるの
君の目に映ることの全てが
仮にメッセージだとするね
無用心に夜道を歩き不意に
丸裸の男が踊り出て来たら
君の恵まれた人生にとって
それはなんのお土産ですか
性的に心や肉体の傷を負う
子供の現実を知ってますか
恥ずかしいことが多すぎる
人生で失敗は許せませんか
首輪や鎖に繋がれない獣の
世界が100匹のムレなら
君は我が子に勇気を持って
考えてごらんと言えますか
大人はズルイなんて言葉が
どんな意味か分かりますね
知ってて知らないフリする
君が一等下劣な生き物です
ソウルメイトって意味を
不意に棒で殴られた様に
ガンと魂で感じちまった
あんたとの会話はやがて
瞳を覗き合って最後には
姿も世界も消えちまった
つまりこういうことだよ
僕らが伝え合う物事には
飾りが多すぎるってこと
仮に量子的な平行宇宙で
互いに夢中になった心が
醒めて実体を持ったとき
蛸型宇宙人になってても
そんなもんだろうなって
素直に受け入れちまうさ
新芽の萌え出でに兆して
散り逝く桜の潔さを受け
裏表見せ散る枯葉が待つ
高く澄んだ夜に虫が鳴き
煮え切らぬ情熱を漂わせ
今年もまた夏が終わった
実に青年時代そのままに
ふり返れば激しい生命を
夏の日は思い起こさせる
陽を避けた木陰の小道で
大通りを笑い転げて走る
若者の輝きに目を細めた
太陽に誘い出された命は
大空いっぱい手を伸ばし
いつしか届かないと悟る
果ては陽の恵みを疎んじ
小さく硬い果実を残して
私たちは舞台から降りる
有限なあなたでも永遠の
似姿のようにこの人生の
いつも上空に輝いている
いつの時代も君が見守る
幸せの過程を我は生きる
始まりも終わりも見ずに
ぼくらはいのちのもうしご
いくせんおくのいのちから
よろこびのためにうまれた
はるのやわらかなあさひに
もえいでるふたばをひろげ
ぼくらはうぶごえをあげた
もりのあたらしいいのちは
たべられるためにうまれて
またたべるためにうまれる
やさしいめをしたことりが
おいしそうにぼくをたべる
しあわせはつながれてゆく
ぼくらはまたうまれそだつ
つちとひのめぐみにだかれ
あめかぜのおんがくをきき
あついなつにけものがきて
ぼくらをたくさんたべたが
ぼくはたねをのこせそうだ
あきのひのすみわたるそら
ぼくはおいしいみをむすぶ
ことりたちよたべにおいで
あまいかじつにどくはない
おいしさをおぼえてほしい
こやまごにつたえてほしい
ぼくらははんえいしている
いくせんおくのしかばねで
いのちのわをとわにつなぐ
荘厳な物事に心奪われるのは
私には対等になれないと思う
諦め憧れからくる畏怖なのだ
もしあなたが自ら光明を放ち
圧倒的高みから見下すならば
人々は驚嘆と羨望で虜になる
そしてもったいぶって常識と
検証不能な事物に言及すれば
現世の生き神にもなるだろう
また人は小さな宝石や呪物に
自由の茫漠な地平から逃れる
万世普遍の真理の証を求める
偶像を激しく否定することで
富裕権力狂気が神になる道を
阻む既得権益者が神殿を守る
それでも思考を停止したまま
自らを矮小に貶めてまで人は
祭日の聖なる礼拝を要求する
剥き出しの自由はとても怖い
社会の庇護は自由よりも尊い
人は皆真理より尺度を求める
戦争や争いは人の慣習なのだ
他国の正義を守る大儀のため
人は家族まで犠牲にはしない
自己の命なら軽率に扱えても
同胞の命を賭けて守るものが
権力の産物の社会では空しい
例え公正な政治が行われても
いつしか欲望は冒険を望んで
無法な暴政は繰り返すのが常
無いものを欲しがる欲望こそ
人間が人間として生きる力で
世の成功者の魅力でさえある
破壊と創造のシヴァの栄光を
一身に受けようとまた今日も
人の挑戦者は想いを廻らせる
自分を保つ恐怖の回避から
激烈な快楽と麻痺は選ぶな
酒や薬ほど日常は刺激的だ
どんな些細な欲望にも必ず
達成する満足があることを
常に忘れないことが肝要だ
君の好物がもしメロンなら
ストレスで眠れない夜でも
冷蔵庫に冷やしたメロンの
一切れを先ずは目で楽しみ
香り触感味歯応え音舌触り
甘み鼻に抜けた香り喉越し
それぞれの快楽の受容時に
全身全霊で臨むならわかる
人の感性はとても素朴だと
下品な欲情にこそ人は弱い
より根源の欲求であるほど
人は快楽に溺れやすいもの
たとえば悲しみで食べ物が
のどを通らない時でさえも
排便排尿の快楽を楽しめる
もし困難な病で苦しんでも
快楽の法則を学んでいれば
必ず救いは自ずから顕れる
生理・危険回避・集団の欲
認知・権力・自己実現の欲
欲望の達成を素直に喜ぼう
日々どんな困難があろうと
人生が感動しないものだと
諦めることだけはなくなる
大切に保管されてきた時代の塊に
価値を見る人など全くいなかった
君が最後のそれをうっかり捨てて
人類の歴史は事もなげに終わった
時代は人を事物から解放しきった
万人の願いは調整され成就された
古人が思いや知恵や財を費やした
地位も名誉も墓石も銅像も消えた
美しさを競い知恵を誇る女はなく
永遠の命を追う老人も今は皆無だ
詩歌を歌う唇も力を恃む男もない
財産も名誉も悪もそして善さえも
障害になる要素は全て摘み取られ
何もかも克服されてしまった時代
人類の幸福は生態系と切り離され
宇宙は人類の養育から手を引いた
変転生滅の宇宙の六道輪廻を絶つ
弥勒仏の救いは淡々と遂行された
その理想世界はまさに死の安らぎ
遠い未来を待つ必要などなかった
人生をあの人と見比べて
まだ間にあうだろうかと
考えてみると滑稽なこと
誰よりも自分が見えない
それでも確かな証を求め
今日も右に左に心を砕く
時は失われたのだろうか
今ここで始まれないのか
青春の目線で妖精と遊ぶ
不可思議な少年になろう
熟れて腐りきった存在は
生ごみほどにも顧みずに
全部捨ててしまったなら
清浄な水と布巾で拭けば
ほらこんなにも広々して
命の舞台はとても簡潔だ
健気な息吹に気おされる
節くれ立って曲がった心
頑なさは完成ではないと
君は昔知っていたはずだ
希望も悲哀も克服したら
存在の全てを仕分けたら
きっと仕合わせな人生の
定期預金が満期になると
君が想うことは自由だが
僕の前から消えてしまえ
伝わらない言葉と見捨てられた歴史
百代もの愛の花が繚乱し潰えた季節
いにしえの帝都を陥落した太古の王
先民の命を全て奪った英雄が興す国
星霜が腐した勇猛を継ぐ祭りの儀式
豊穣の国家に騎馬の民が挑んだ根絶
やがて馬も去り砂が掻き消した世界
残るは愛に財宝に倦んだ不毛の大地
人知れず谷に咲いて散った可憐な花
語り継ぐ者も涙する者も同じ夢の器
遺されぬ言葉を歴史を弔う慈愛の魂
果実や肉一切れの恵にも手向ける涙
君の遺伝子を受け継いだ美貌が
幾世紀かの時を移し返り咲いた
その瞳の輝きその唇の艶やかさ
見間違えるはずも無く君なのだ
羨望の贅を欲しいまま愉しんで
一体何に不足を覚えての再臨か
君は時代と寝た勲章さえ受けて
永久へ象嵌された光明であった
その君が今心無い時に蹂躙され
伝説の堕落する危険に身を晒す
そういえば先の時代も君はただ
危険な香りを好み纏い華やいだ
君の遺伝子を受け継いだ美貌が
幾世紀かの時を移し返り咲いた
その瞳の輝きその唇の艶やかさ
見間違えるはずも無く君なのだ
想い願い至り真理が今証された
それは既に描かれた絵画だった
僕は未来を切り拓く剣の形代で
君は僕を今に立ち返らせる鞘で
美しい世界は既に描かれていた
涙も理性も危うい均衡の色形で
永遠のパズルを嵌め込む作業に
濃淡と色彩が象る笑顔は顕れた
あてどなく日々を生き繋ぐのか
濃密な闇と輝きの一描点として
せめて独り吐く呪いは止めよう
誰彼なく聞こえよがしに叫ぼう
美しい絵画は既に描かれてある
智も怒りも等しく静謐の筆致で
僕が未来を切り拓く剣の形代だ
君が僕を今に立ち返らせる鞘だ
想い願い至り真理が今証された
それは既に描かれた絵画だった
ひかりのだんすはじまるまわる
せきどうおうりょくせいらんし
あかはじょうねつおこりんぼう
だいだいつづくおかねもちのこ
きいろいこどものげんきなこえ
みどりはあんしんのおにいさん
あおはちょっとおすまししてる
いんでぃごはおもいでのわるつ
むらさきしんぴのまほうつかい
ひかりがまわりせかいができた
2006-06-09 23:12
ぼくぽめのみーちゃんだったら
もっとだっこしてもらえるかな
うんちしっこちゃんとできたら
おつむをいいこしてちょうだい
だいすきなままのめびっくりだ
きゅうにおはながくっついたね
ぺろぺろなめたらほっぺにきす
おほねのがむがいっぱいほしい
みみのうしろをいっぱいなでて
めやにがころころじゃまみたい
おふろにいれてねあつくないの
つやつやりんすはおしゃれふく
りぼんはみぎのめのうえならば
もうなれたからゆるしてあげる
2006-06-09 22:29
いつからだろうどちらともなく
背中を向けた日々があって
すねた可愛い君や僕では
ない事だけはだれでもわかる
存在の意味さえも
知らぬまま二人して
どれだけの涙を
かみしめたのか
いまひとり飛び出す街に
孤独を放ち恋にかけよう
ときの重さに潰されぬため
別れの訳をあれこれ探し
誰に言い訳するつもりなの
傷跡でさえ残したくない
悲しいくらい望みはひとつ
生きてきた証さえ
いまはもう願わない
これほどの時を
費やしたなら
いまひとり飛び出す街に
孤独を放ち恋にかけよう
ときの重さに潰されぬため
2006-06-10 10:07
恋する二人
初めての海
キスから先は
ときめくままに
バニラスカイ
そしてエバーブルー
二つの恋が
ひとつにかわる
男と女
何もおそれず
瞳を閉じて
心を開き
バニラスカイ
そしてエバーブルー
二人は今宵
ひとつになれる
確かめあって
求めあうなら
いのちのときは
おもいのままさ
バニラスカイ
そしてエバーブルー
二人はいつも
ひとつのおもい
旅立ちの日は
なにもいらない
君だけ乗せて
ぼくは走ろう
バニラスカイ
そしてエバーブルー
二人で描く
ひとつの未来
2006-06-10 08:47
君と出逢えた偶然が一度きりの人生を
温もり輝き愛しさに包み込んでしまう
酒神を友に華々の蜜を漁歩する愉楽と
遥か高みに独り至れると信じた日々は
偽りの充溢と流浪の時の残像を重ねた
同じ物語を見続ける永遠の責苦だった
良く似た男女がその時代の縁に結ばれ
原初の物語を語り始める準備は整った
君と手を携え廻る太極の時の柱からは
世界創造の秘儀で真の命が湧き溢れる
太古の形象が万物の理を余すことなく
記した証である太乙と呼ばれる境地へ
憂いもためらいも脱ぎ捨てた魂がいま
昔は翔べない大空を自在に駆けて行く
人の一生だけではなく私たち命あるものの未来が
いつの日か全て潰えることは疑う余地もないのに
人はただ愛と繁栄を次代へ継ぐことに忙殺される
何か不具合を覚えて君と僕はこうして見詰め合う
恋や夢だけ美しく詠うには私たちは目覚め過ぎた
どこから来てどこへ行くかはどうでもよい問題か
魂も死後も何も無いと全人類が知ったその日から
時限爆弾付で物と記号の移動だけの日々が始まる
行き着く先が無であれば何の営為も必要ないのだ
おかしなことだ現実を極めたなら救いはもう無い
享楽のみ追う人を諭す言葉はもう世界の中に無い
それでも物に堕ちた人の救世主を人は待つだろう
君の恋愛詩の美しい囁きに水をさすつもりは無い
ただ儚い命を嘆いて考えることを止めるのはよせ
美しく世界の輪郭をなぞる類稀な君が好きだから
楽しみを極めそして苦しみを忘れ去る夢の技術は
今後も幾時代かを重ねて実現され極め続けられる
君はそんな明日を場当たりに支える人生で満足か
遺伝子を弄られ季節から逃れた温室野菜の美しさ
人が考え始めた時代から判っている未来の救いは
宇宙の盛衰と重なる幸せしかないというお話しさ
想念の束を抱え込む私だから
すぐあなた色に染まっちゃう
あたなが逃亡する殺人者なら
きっと私はあなたの盾になる
あなたが一流企業の社長なら
きっと私は影の愛人でしょう
あなたが生まれ変わるときは
いつだって私も生まれ変わる
私の名は女であなたの名は男
マリオネットの小劇場の開幕
男と女の物語はいつも大人気
魂が宿っていると驚く評論家
めくるめき想念の糸の操手は
劇作家の言葉を写した戯曲本
私は今日は青い鳥を見つけて
明日は姫に毒リンゴを届ける
マリオネットの私の名前は女
マリオネットの男とペアなの
際限なき欲望が滴って肉体を享楽の虜とした
盲目な未来にかり立ててゆく魂を身篭らせた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
私たちは生まれながらに放蕩で淫売なのです
売るもはこの下腹部のぐちゃぐちゃだけです
わたし昨日生まれて今日はおいたをしました
明日になればもう新しい赤ちゃんを産みます
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
命とは何か我々は何を成し何処へ行くべきか
生存のための営みと存在理由の営為は別物だ
生命は何時しか果てるが深遠なロゴスだけは
物質や時空にさえ依存しない永遠を繋ぐのだ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
欲望の型はまったく違うようでいて実際には
した事したい事する事を認めて欲しい主張さ
どんな表現でもいい表現する欲望だけが真実
舞台が終わり客が帰ればもちろんおひらきさ
悲しい思いに沈んでいるのか君は
公園のベンチで髪を夕陽に梳いて
金色に輝きひとりうつむいている
優しくしたいけど僕は未熟なんだ
まだあいさつも交わせないほどに
だからもう少しだけ待って欲しい
いつも君は少々の寂しさと怒りと
軽い侮蔑を浮かべて鈍く光る眼で
早足に傍らを過ぎて残り香になる
いつか大切な決断をしなければと
思いながら途方にくれている僕の
心が熟するまで待っていて欲しい
いま思えば大人になる試練だった
君が大げさな身振りで彼と二人で
公園のベンチではしゃぐ姿を見た
僕は君をまるで咎めるように見て
君はいつもにも増して冷たい眼で
勝ち誇ったように薄っぺらに笑う
理想的な会話を何度も何度も試し
空想に胸いっぱいの時間をかけて
訳もなく膨らませた風船が破れた
君と僕の最初の会話は意外だった
その日の夕べ君は僕に足を止めた
ずっと僕に恋をしていたとの告白
青白い青春を君は軽々越えて行き
夏を過ぎるともう大人の女だった
僕ではない男と一人の女の物語だ
美しい人には美しいといって
美しさから遠いと醜いという
人は心からの言葉を話す人を
決して純粋だと思いはしない
ひどい人だ心が腐っていると
手酷くこき下ろし溜飲を下げ
生温く漂うお調子者の言葉で
瞳潤ませ尻振って褥へ向かう
心地よいものだけ身に着ける
誰もが裸の王様の心根を持つ
きみがその一生で楽しむ全ての
享楽の一覧表と現物を前にして
本当に嬉しいと感じられるのか
玩具を店ごとプレゼントされて
あれも欲しいこれも欲しいなど
もう言わないだけ幸せだろうか
可能性などクソくらえだという
きみのその欲望を満たすために
今日は素敵な墓石を用意したよ
岩壁に描かれた神々の栄光に
ため息をついて眺め入る者よ
すでに描かれた命の絵巻物を
見つけたのは君だけではない
幾重にも堆積してゆく歴史の
表土を湿らせるにすぎぬ命で
人の世の五劫がすりきれても
猿の世の五劫がすりきれても
万物は流転し光も闇に代わり
だが言葉だけが命を宿し残り
もう解する者一人無い世界で
久遠の生命を空しく遺漏する
このひと時の永遠を歓ぶ声も
終わりのない断末魔の叫びも
では百歩譲って考えてみて
個々人や万象が幻であって
この世界の全てを創るのが
大いなる自己独りの夢なら
なぜ全人類の多くの悲劇を
彼は願い叶えるのでしょう
若者よ良く聴き観るがいい
人間は万物の尺度ではない
品行方正だった魂の総和で
宇宙の礎石は出来ていない
この小さな器では量れない
我々には過剰な恵みもある
ではなぜこの塵にも等しい
私にも真理は閃くのですか
それは君が全くこの宇宙と
不可分であるという証拠だ
そんなあなたは何を支えに
なぜに生きているのですか
私はこの世界が好きなんだ
これ以上何も過不足は無い
より多く知識を得ることより
深く魂の来し方を知るほうが
今の君にとっては大切なんだ
人生を急ぐ気持ちもわかるが
ちょっと休んで確かめないか
どこへ向かってなぜ急ぐのか
たとえば子供心にも感動した
シートン動物記の狼王のロボ
動物でも威厳を保って生きた
実は知らないことは多くても
本当に必要なら必要なときに
全ては経験できる世界なんだ
だから数知れぬ失敗も困難も
自己へ至る通過儀礼なのだと
受け止める心をまず広げよう
君の観る世界はあるがままで
美しいというならそれは嘘だ
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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